春一番
今日、『関東平野に《春一番》が吹いたよ!』との知らせがありました。立春を過ぎて間もない良い知らせに、春到来のうきうきした気分を、ここ華南の地に運んできてくれたようです。冬が凍てついて寒さが厳しければ厳しいほど、爆竹と花火で、待ち望んでいた春を呼び込もうとする思いがつのるのでしょうか。日本列島を、吹き抜ける南寄りの《春一番》には、炸裂音も火花もないのですが、同じ思いが込められています。正月に感じられる「新気分」とは趣きの違った、『ズンズン、ズンズン!』と聞こえそうな、いのちの再生の音や馥郁(ふくいく)とした花の香が、まもなく聞こえ漂ってくることでしょう。
卒業や入学、終業や始業、別れや出会いの悲喜こもごもの時の訪れでもあります。4人の子どもたちが、まだ就学していた時期には、その節目の忙しさに追われるような気分がしたものです。それぞれの地に巣立って行き、大人になってしまった彼らを思うに、宿題を忘れた朝に泣きながら鉛筆を走らせていた子、背中にゆれていたお古のランドセルで我慢した子、失恋した先生の相談にのって帰宅が遅れて母親に叱られていた子、新聞配達をしながら塾に通って高校受験の準備にいそしんでいた子、さまざまな場面が走馬灯のように蘇ります。
今日は、一枚一枚と重ね着を脱ぐ初夏を思わすような暑い一日でした。『もう春!』なんてい言ていられない、短い春を、それでも楽しみたいものです。もう、我が家の庭先で蝶ちょうが飛んでいました!
( 写真は、《 enjoy TOKYO 》のHPの「春一番・梅満開」です)
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