2009年2月13日金曜日

寄り添う思い出



  私たちの「ゼミ歌」が、『夕焼け小焼けの 赤とんぼ 負われて 見たのは いつの日か 』の「赤とんぼ」でした。作詞が三木露風、作曲が山田耕作でした。中学卒で終わっても当然だったのに、大学にまで行かせてもらい、「ゼミ」にも加わることができましたから、父への感謝は尽きません。NHK第一ラジオで、1977年から1991年3月まで放送された、「にっぽんのメロディー」のテーマソングが、この「赤とんぼ」でした。そんな誼み(よし)で、よく聞いたのです。また、担当の「中西龍(りょう)アナウンサー」が先輩でもありましたので、ことのほか贔屓(ひいき)にしたわけです。中西先輩は、『歌に思い出が寄り添い・・・思』と語りだし、『では・・「つんつん・・津軽の・・・雪・・娘」・・・・』 とリクエスト曲(二曲)が流され、終わりには、一首の俳句を紹介し、独自の解説をそえ、『全国のみなさん・・おやす・・・なさい!』と言って番組を終了するのが常でした。話の句点と間が独特だったのが印象的でした。日本の叙情、人情の機微の満ちた番組でしたから、沢山のフアンがおいでだったのです。

 「寄り添う思い出の歌」、「語りかける思い出の歌」が、みなさんにもおありでしょうか?4人の子どもたちの成長とともに聞いた、「赤とんぼ」のメロディーが、懐かしく思い出されて、口を突いて出てきてなりません。二番に、『山の 畑の 桑の実を 小籠に 摘んだは まぼろしか 』とありますが、籠や笊(ざる)にとる前に、口に運んでほおばった日の光景が、幻のように味覚とともに蘇ってまいります。

(写真は、Nature of Hannoから「赤とんぼ」です)

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自己紹介

 次男に勧められて始めた「ブログ」ですが、2007年7月から1年間休刊しました。その間、他の「ブログ」を開設したのですが、2008年7月に、名前を変えて再開しました。  父として子どもたちに、爺として孫たちに、また母や兄弟や友人たちにも、何かを語り残したいと願って、続けています。